ブラジル在住の被爆者3人が,広島県医師会が実施している在南米被爆者帰国治療の17日来日して,県庁で被爆者健康手帳の交付を申請,広島赤十字・原爆病院に入院. 帰国治療は90年から始まっている.
広島の平和公園の対岸にあった韓国人原爆犠牲者慰霊碑の本体部分が14日,公 園内の原爆供養塔南側に移設された.月末には移設完了の予定.
慰霊碑は1970年,在日韓国人有志の呼びかけで立ったが,平和公園の対岸に あり,民族差別ではないのかとの声があったが,昨年(1998年)末,平岡前 広島市長がこの碑を公園内に移す方針を決めた.
思えば,軍人の慰霊碑とかいうのでもないのに,なんだって,国籍だか民族の
違いで「犠牲者」が区別されていたのだろう...
日本国は,ロシアの核兵器処理を手伝のに,新たに2億ドルを提供する用意が
あるのだそうだ.(AFP=Agence France Press伝)
日本政府、ロシアの核解体に2億ドルの支援表明
http://iij.asahi.com/0618/news/international18026.html
核物質と核技術が流出しなようにとクリントン大統領が決めた核兵器の解体に関する費用の一部を日本が負担する.
モンゴメリー郡の住民が,郡内の会社が出す放射性物質が,安全だと目される
放射能のほとんど最大値を受け取っているとメリーランド州の環境省が言って
いるいう記事.この放射能の値は,年に8回胸のレントゲン検査をしたのと同 じなのだそうだ.
この会社が作っているのは,医療用その他の機材.
核兵器を積んだ米艦船などが日本に寄港,通過するのを大平正芳外相が1963
年4月に認めたという文書が見つかった.文書があったのは,米国立公文書館 .文書は,昨年末に解禁された資料の中にあったようで,見つけたのは,琉球
大学の我部教授. →非核三原則
ハーグ平和市民会議の参加者らが,ハーグからブリュッセルまで150キロを歩
いて核兵器廃絶や戦争禁止を訴える「核廃絶2000ウオーク」が16日に始まっ た.ベルギー平和会議には世界中の市民が集まるため,これを機にベルギーの
反核市民団体「マザーアース」がこの行進を計画.
AFPの伝えるところ,太平洋艦隊の古くなった原子力潜水艦50を解体するのに,3千500万ドルを提供する計画が日本にあるのだそうだ.
ほんとに? 3千500万ドルといえば,40億ぐらい...
中国はもう核実験をしないだろうし,インド,パキスタンにも軍拡を止めて南アジアの緊張を和らげるようしてほしいと中国の元首相Li Pengが言っているとの記事.
ほんとにしないのだ?もういいってことか?それとも使わないってことか...
ロシアは,ミサイル実験をしたインド,パキスタンは,核拡散を防止する条約を受ける覚悟をしろと言っている.
I Want NATO to De-Nuke.NATO,核を外せ,のプロジェクトの案内. 4月23日のNATOの50周年記念サミットの日にワシントンのその会場のすぐ近 くで,NATO核はずせ,の集会をする.→核時代平和財団
提案者:The Fourth Freedom Forum, Peace Action, Global Resource Action Center for the Environment (GRACE), Physicians for Social Responsibility, and the Nuclear Age Peace Foundation.
律儀に,かっちりパキスタンは核弾頭搭載可能な新型中距離弾道ミサイルの発
射実験に成功.
シャリフ首相は,インドの新型ミサイル「アグニ2」の発射実験への対抗措置
を取る方針を12日に表明していて,今回の実験は,インドの実験により脅威に
さらされているパキスタンの安全保障環境を強化するための手段は正当化され
ると述べている.
ガウリ2は、昨年(1998)4月に初めての発射実験を行った「ガウリ1」(射
程1500キロ)の射程だけを改良したもの.これで,インドのほぼ全域が射程
に入る.
このガウリの製造に関して,パキスタンは国産と言っているが,米国などは北
朝鮮からの輸入とみている.
実験は,今年2月にインド,パキスタン両首脳が合意した,「ミサイル実験の
事前通告」に基づき,前日13日にはインド側に通告,インドの11日の実験も
事前に通告している.
後追いで,ガウリ2の射程は,2000,弾頭搭載量によっては2300まで可能で
あることを発表している.
11日,インド政府は,核弾頭搭載可能な国産の新型中距離弾道ミサイル「アグ
ニ2」(射程約2200キロ)の発射実験に成功したと発表.
アグニ2は,1994年までに3回の実験を行っているアグニの改良版.射程はこ
れまでの1500から2000に伸びた.これにによって,中国南部の主要都市が射
程に入る.
実験は,今年2月にインド,パキスタン両首脳が合意した,「ミサイル実験の
事前通告」に基づき,事前にパキスタン側に通告していると伝えられている.
同時にこの実験は事前に,米国に伝えられている.その際米国は不快感を表明
し,自制を求めたということが後追いで伝えられている.(記事は別)
9日,10日に,中国がパキスタンと繋がっているし,中国がインドに向けてミ
サイルを配置しようとしているとことさら(今ごろなんだという記事を)書い
ていたのはそういうことだったのかと納得できる.
中国がパキスタンに600万ドルを研究資金に提供している.
ロシアのイワノフ外務大臣が,NATO軍がユーゴに対して放射能を含む兵器を
使っているかもしれないと言っているとの記事.
→劣化ウラン
北京のMilitary Academy(陸軍士官学校といっていいのか?)が,中国は中
・長距離ミサイルを昨年核実験をしたインドに対して再配備するよう進言して
いる.
しかし,今頃なぜ? なにかあるのだろう.
日本政府提唱の「第3回核不拡散・核軍 縮に関する東京フォーラム」(広島平和研究
所,日本国際問題研究 所主催)が,4月9,10の両日,ニューヨーク市郊外のポカン
ティコ会議センターで開催される.
米ロ,インド,パキスタン,非核保有国の軍縮,安全保障の専門家らが18か国22人
出席の予定.7月に最終報告がまとめられるのだそうだ.主題は記事によれば,1.印
パを中心とした地域の 核拡散をいかに防止するか,2.核物質,核製造技術の移転
な
ど世界的な核拡散の防止策について,3.米ロを中心に世界の核軍縮をどう推進する
か,例えばSALT IIなど.
記事を読む限りでは,核拡散防止が主眼で,核を通して見たときの国際関係上の不平
等(→NPT)などはやっぱり無視して話しあわれるのだろう.
都知事選で人目についてさんざんの明石さんは,この主催者の一つの広島平和研究所
の所長だったが,都知事選で忙しいから欠席.
ロシアが,NATOの代表を追放し,ユーゴに対して人道的援助を送ると言っているという記事.ユーゴというかサーブを援助しているとは言われ続けているからそれはよしとして...
この動き,このノリが,そうでなくてもアメリカを始めとしたいわゆる西側に置いてきぼりをくっている状況で,簡単に,反西欧になってしまう可能性が出てきている.
その中で,START IIはまたまた暗礁に乗り上げ,早期警戒共同センター提案も拒否されている.
腐っても大国のロシアをコーナーに追いつめたら,まとまる話もまとまらんと,去年あたり元西独首相シュミットが言っていたが,そういうことなんだ.*シュミットが腐っても,と言ったわけではないけど.
1993年に,ブッシュ,エリツィン大統領によって批准され,1996年に米国
が批准を終えたSTART IIにロシアが,ようやく批准するのでは,との観測.
最大の原因はロシアのお金のなさ.西側との間の債務を話し合う席でこの問題
が出てきている.
START IIよって米ロの核弾頭は双方で3000〜3500に削減されることになっ
ている.これが合意され実施されれば次のステップ,START IIIになる模様.
しかし,ロシアは,アメリカのミサイル防衛構想が,先月,AMB条約違反にな
るのではないかと一悶着のあった件をそのまま強引にやるなら話にチャラにな
ると言っている.
旧ソ連の核実験による被曝者への医療支援を呼びかける「ヒロシマ・セミパラ
チンスウ・プロジェクト」の名誉会長に平岡敬前広島市長が就任.
セミパラチンスクの実験場は,10年前に閉鎖されたが,400回以上の実験に
よる被曝者は40万から50万人と推測されている.
平岡前市長の文に関しては「対話者のある文と書面」
http://www.concentric.net/~Takahagi/Xirodescrip2.html#981123
2国共同で,2000年問題に対応するために期間限定で核兵器の早期警戒センタ
ーを作るというアメリカの提案にロシアが合意.
去年9月,クリントンとエリツィンが,ロシアに恒久的な早期警戒センターと
作ることに合意した.しかしセンター建造が1999年以内には間に合わず,そ
れでロシアのシステムを心配したアメリカが,仮のセンターをコロラド・スプ
リングスに作ろうと提案,今回ロシアがそれに合意.1999年12月から2000
年の1月まで運行される模様.
多額の資金の必要な2000年問題対応だが,ロシアの対応の遅れは,お金じゃ
ない,人だ,という人もいえれば,雇用されていないコンピュータ技術者はい
っぱいいる,だから人の問題はない,という人もいるらしい.どちらにしても
自前ではとてもできそうになかった模様.
アメリカはロシアの対応の遅れが心配でならないと,公式にそう言えるわけだ
から今回のような対応になったのか,それとも,もう米ロで核を打ち合うこと
はないし,の暗黙の了解があるからこの際,全部管理してやるぞ,になったの
かは不明.このニュースを読む限り,アメリカ側の反応は,ロシアもここ使え
るよ,と,なにか屈託がない.
雑に言って,一時的ながらもロシアの核兵器の運用はアメリカの運用センター
が面倒を見る.全部見えちゃう.
▼1999/02/23 火曜日●高知
うれしさも中くらいの印パの春 (高知新聞)
http://www.kochinews.co.jp/990223ed.htm
昨年(1998年)5月の核実験以降仲の悪かった(ずっと悪いにせよ)インド,
パキスタンの間に直行バスが走り,それなりに関係改善へと向かっているらし
いという事態を受けてCTBT,あるいはNPT体制の矛盾の問題を論じている.
アメリカ,ロシア,そして日本などのいわゆる国際社会は,インド,パキスタ
ンがCTBTに調印させようとする.つまり,核兵器保有国とは認めない方向.
一方,NPT体制によって認められたアメリカ,ロシアはCTBTなどおかまいな
し(いずれも,これは条約違反ではないと言っているわけだが)に,自分たち
は実験を繰り返す.
この現状をふまえて,インド,パキスタン両国は,核兵器を持った以上それを
国際社会に認めさせ,影響力を行使したいと考えても不思議はない;両国とも
に核保有国としての共通の利益を得るよう無益な反目はやめようということか
(だから信頼醸成に励んでいる),と社説の筆者は分析(?)している.
タイトル通りちょっと何が言いたいのかはわからないのだが,インド,パキス
タンの核実験は誠に遺憾です,なんていうだけの説だけが横行する中,NPT体
制の矛盾を指摘している普通の新聞というのは珍しいのではあるまいか?
▼1999/02/20
揺らぐ平和研 明石氏辞任
【中国新聞】
http://www.hiroshima-cdas.or.jp/chugoku-np/akashi/990220.html
明石さんが都知事選挙に出るために,広島平和研究所を辞任する.
この研究所が何をやっているのか,もう一つわからない...というより,「
東京フォーラム」という国際会議を経ながら,これからの方向性を,現実的な
ところでまとめようというところだったのだと思える.記事本文にもそのよう
な解説がある.4月の3回目が最終提言をまとめるためのヤマ場とされていたと
.
で,所長というのはそのぐらいで辞められるところなのでしょう.
明石さんの国際経験豊かな云々という発言が,この人を引くたびついてまわる
が,構想力があり,それを説得できるだけのガッツがあること,人を惹きつけ
ることと,人脈が広いことはあんまり関係ないと思うんだが,明石さんという
人はどっちなのだろうか? それもこれも全部わからないうちに,平和研の明
石さんはいなくなる.
アメリカの本土防衛ミサイルシステムを促進する提案についての反対を促す
メール.発信元は核時代平和財団.
こうした提案でミサイル防衛システムなんか作っても,ミサイルの防衛もでき
ないだろうし,ロシアを煽ることによって,なおさら危機を増大させるだけ
だ.また,核テロなんかは例えば陸路,海路でもたらされる可能性もある.
だったらこの提案,そしてさらにはミサイル防衛など無意味だろうと言ってい
る.
広島の被団協,原水禁,連合広島など13団体約60人が11日午後,慰霊碑の前
で抗議行動.またピースリンク広島・呉・岩国のメンバーも正午からドーム前
で実験中止を訴えるビラを修学旅行生などに手渡していた様子.
前日には,平岡広島市長と藤田知事は,抗議文をクリントン大統領,フォー
リー駐日大使宛に送っている.
当然...なのか,外務省のページには該当の記事,コメントなし.
米エネルギー省は9日,ネバダ州の地下実験場で6回目の臨界前核実験を実施
したと発表.
この実験は核分裂が連続する核爆発を伴わないので,CTBT(包括的核実験禁
止条約)には違反しないとエネルギー省がいうのは,1回目からずっと同じ.
米国の反核団体はこうした意見に対して,この実験は,「新型核爆弾の設計能
力を推進し,CTBTの精神を傷つける」と言っているそうだ.また,昨年末に
ロシアが同様の実験を行ったのは米国に対しての「しっぺ返し」なわけだか
ら,米国の核実験継続の姿勢がロシアを刺激していると批判してとある.
もっともな話だ.さらに突っ込んで言うなら,米国が作り続けて,使おうとし
続けているからこそ,いつまでたっても「核の恐怖」がある.
ロシアの,ミサイル攻撃に対する早期警戒防衛が劣化している.なぜなら,米
国のミサイルサイロ,潜水艦を監視しなければならないはずの衛星を補充でき
ずにいるからと,西側の安全保障アナリストたちは言っているのだそうだ.ロ
シアは,早期警戒衛星をここ1年ぐらい打ち上げていないのだそうだ.
早期警戒体制は,両方の側が,かつての相互確定破壊よろしく,きっちり安定
した危機体制下にないと,ただの誤発射の誘導装置になりかねない.
雑に言って,どっちかの,全然意図していない誤りが,とんでもないことを引
き起こす体制がまだ続いている.
冷戦が終わっても,まだ米ロシアは,原則的には一触即発の原則(!)下の核
防衛をしているらしい.それで,こういうことになる.
原爆ドームの健全度(そんな言葉があるの?)の調査.1989年の保存工事後
の状況を把握するため3年ごとに実施して今年で3回目,3月中旬まで続くそう
だ.
1月後半の,ロシアのSTART II批准は危機に曝されている状態の後追い記事.
なんとなく漠然とした調子で,ロシアはSTART II(戦略兵器制限交渉)に批
准しようとしまいと,核兵器を減らすんじゃないかと人々は観測しているかも
しれないけど,これに批准しない限りは,ロシアは現状維持以上するかもとい
う選択肢だってあるという押さえをしている.
そして,その結果として,もし,アメリカがABM条約やSTART IIを実効ある
ようにしていなければ,10年でロシアは40000万発の核弾頭を抱えることだ
って可能だと著者は言う.
20日の米国発表のミサイル防衛構想が,1972年のミサイル制限条約に違反す
る,そうならロシアは文句を言う.で,文句を言うなら条約から手を引くとも
言っていたのだが,文句を言わず変更を認めるのなら,ロシアが核弾頭3個ま
での新戦略ミサイルの配置するのを,アメリカは認めてやってもいいよ,とい
う提案をペンタゴンは研究しているのだそうだ.
前日発表のミサイル防衛構想の構成要素が,ABM条約に違反するかもしれず,
しかし,そうなら条約脱退もありだとコーエン国防長官が述べたことに対して
,国家安全保障会議(NSC)のベル国防制作部長は,ABMの変更,脱退も決め
ていないと語っている.
しかし,じゃあ違反部分はどうするかのフォローはなし.
今回のは,NMD(National Missile Defense)で,だいたい「本土ミサイル
防衛」と訳されている.NMDは,流行のTMDのアメリカ本土版と言われている
もので,米東西両海岸とアラスカの3拠点に軍事偵察衛星と直結した早期警戒
レーダー網を建設して,敵国が発射した弾道ミサイルを迎撃用ミサイルで撃ち
落とす構想....誰が打ち込むっていうんだ?
前日の米国のミサイル防衛に関する発表が,START IIへのロシアの批准への
望みを断ったかもしれないぞ,というロシアの反応の記事.
START II(戦略兵器制限交渉)は発効されれば,両サイドの核兵器が半分ぐ
らいにまで削減されるという条約で,1993年に署名され1996年にアメリカは
批准,しかしロシアは批准していない.昨年末には,ロシアが批准するかも
?だったようだが(ないだろう,という観測の同時にあったようだが)...
これですっかり遠のいたのか?
25日には,ロシアを訪問中のオルブライト米国務長官に,米軍機のイラク攻撃
を非難し,こういうことやってるとSTART IIの批准は延期されるぞとも言っ
ている.
しかし...START II批准はネタにならないほどロシアは分が悪い.渋れば
渋るほど,国際社会から見れば,ただロシアが批准を渋っている(削減しない
と言っている)だけとしか映らない.それはアメリカには別にどっちでもいい
.ロシアはどう出るのか.
防衛構想自体の必要性,実効性への懐疑をひっくり返して,クリントン政権は
20日,ミサイル防衛システムの配備に対して5年間以上66億ドルを保証した.
ミサイル防衛は,北朝鮮等の国々よってもたらされるミサイルの威嚇に応じる
ために是非とも必要であり,このミサイル構想は,1972年のABM条約に反し
ているとロシアは文句を言うかもしれないが,それでもやるとコーエン国防長
官は言っている.ロシアがダメというのなら一方的に条約から手を引くかもし
れないとも言っている.
AMB条約は,米ソ間で結んだ対弾道弾迎撃ミサイル制限条約で,
START(戦略兵器削減条約)と共に,冷戦時代からの核関係の戦略安定の支柱.
日本原水協が,17日から2週間の予定で,被爆者をインドへ派遣するという記
事.目的は当然,核政策の放棄.核のない世界を目指すにはインドの動向が鍵
を握ると考えているのがこの団体なのか,中国新聞なのかはわからない書き方
だが,そういう認識がある由.
被爆者がインドに行って,核の被害とはこういうものなのですよ,だから持た
ないようにしましょうと,と訴えることは重要なことではあるし,被爆者では
ない者からすれば頭の下がる行為だ.
一方,核をネタに,核疑惑があればすわ空爆も辞さずという国になろうとして
いるのが日本である.
この時,疑問が持ち上がる.
インドにも空爆するか? 日本国はそれを自動的に「後方支援」する.
インド人は,この状況を何と考えるのだろうか?
イランに対するミサイルと核の技術移転の疑いのあるロシアの3つの機関に対 して米国がペナルティーを課す決定をしたことに対して,ロシアは,疑いは何 の根拠もなく,これは米ロ関係を複雑にすると怒っている.
ロシアの大学1つと2つの科学研究機関に対して,イランの弾道ミサイル,核 兵器開発を援助したとして,クリントン政権はペナルティーを課すと決定.合 計12の会社,機関が,ロシアが輸出規制を採択した以降に,イランに対して 物品,技術を売ったとしてこの処置の対象となる.
3つの機関へのペナルティーで,これら機関は米国製品を買う,米国に売るのを禁じられ,機関に対する援助も打ち切り.
バーガー国家安全保障アドバイザーは,アメリカは核不拡散によって自国の安 全を守るために権威を使ったのだし,結局,不拡散に関して一番効いたのは, アメリカのペナルティーではなく,そうなるように決められていたロシアの輸 出規制の仕組みなのだと説明.
http://db.ryukyushimpo.co.jp/web-bin/usercheck
1999/01/09 日曜日●ニューヨーク
<イラク査察>バトラーUNSCOM委員長降ろしの動き加速
【毎日新聞】
http://www.mainichi.co.jp/old-news/199901/09/0109m161-300.html
イラク査察を行う国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)が米国の 情報活動を受け入れてきたとする一連の報道について,特別委のバトラー委員 長があらためて否定.
アナン事務総長は,確証できる証拠はない,しかしもし事実なら,国連の武器 廃棄に打撃を与えるとコメント.
安保理は6日の非公式協議でこの問題を取り上げ,特別委の報告が事実上,米 英のイラク攻撃の引き金になって以来,委員長更迭を強く主張しているロシ ア,中国が委員長批判を一段と強め,新非常任理事国のマレーシアも非難に加 わった.月内にはロシアの提案で特別委の理事会が開かれる予定だが,次々に スパイ疑惑が報じられるなかでのバトラー体制を持ちこたえるのは厳しい情 勢.
非核三原則を巡って,高知県と国(というより外務省)が対立していることに
ついて.非核三原則が国是であるなら,なぜ高知の動きを止めようとするの
か.問われているのは,国の政策である.→非核三原則
入港する外国艦船に,核を搭載していませんよ,の証明書を提出させ,それによって日本
の国是たる「非核三原則」を堅持しましょうという行為を,一般に,
「非核神戸方式」と 呼んでいる.神戸がはじめたから.
これを,高知もやろうとしている.
これに対して,外務省が,「外国軍艦の寄港を認めるか否かは国の事務であり,その決定
に地方自治体が関与,制約することは許されない」
と言って高知に異議を申し立てている.外務省に国是を遵守しないよう説得できる権利が
あるのか? と不思議な話になっている.
非核三原則って,議会で確認された「国是」なのだが,「国是だから法律にしない」とい
う奇妙な理屈があったりして,この問題は,実に根が深いし,矛盾があまりにも幼稚なの
で,わかりやすい.詳しくは,→非核三原則
これまでのところ,港湾管理権は,地方自治体に認められた権利であるから,神戸方式が
成り立っていたのだが,外務省は,この港湾管理権の解釈を,港湾の管理者にすぎない,
つまり,平社員であって,入港の決定権はないといことにするつもりらしい.
この問題は,ただ非核三原則にとってというだけでなく,地方自治にとって非常に大きな
問題だ.なんでもかんでも国の権限が優先され,地方はただの下請け以上ではないと考え
ていいと国民が考えているのかどうかがタメされている.
【高知新聞】の過去記事は,数日しか読めないらしいのでご注意. http://www.kochinews.co.jp/headline.htm#shimen01